柿時代その5

学生時代の時間割

8:30 起床
9:30 ビデオ屋でアルバイト
17:00 学校
21:30 アートディレクターのところでアルバイト
28:00 アルバイト終わり帰宅、学校の課題や製作など

ということで活動が24時間に収まっていない。
寝る時間がないので主に学校で寝る又は学校をサボって家で寝るということになった。

十二指腸潰瘍になった。
無理な生活がたたったらしい。
医者からは入院をすすめられたが無理だと断ると、必ず薬を飲むこと、生活と食事を見直すように言われた。
けれど、なす術がない。
将来のことを考えるとますます不安になり、痛みに拍車をかけた。

そして三年生になる頃にはビデオ屋に行く時間もなくなり、収入が減った。
仕送りが増えるわけでもないので、当然生活を切り詰めなくてはならない。つまり食費を減らすしかない。

秋になると、猫の額ほどの庭の柿の木に実がたくさんなった。
なんの手入れもしていなかったから柿の実は熟すと道路に落ちてしまい、近所の人からクレームが来た。
「きちんと掃除しろ、汚い、臭い」など。
「僕は大家ではないので、、、」とお茶を濁すしかなかった。
するとクレームおばさんは「前に居た人は近所にお裾分けしていたのに!」と怒鳴るので、あぁ…これは食べられる柿なんだと思った。てっきり渋柿だと思い込んでいた。

早速部屋に戻り二階の朽ちたベランダから手を伸ばして柿をもぎ、食べてみた。
かなり甘くて美味しい!
そりゃあ近所の人も楽しみにするわな、、、と思った。
そして我が家の侘しい食事に柿が加わることになった。

出前一丁と柿。ボンカレーと柿。ふりかけご飯と柿。

柿のおかげでずいぶん豪華になった気がした。
食べても食べても一人では食べきれないので、友達に配ったりした。
おかげで今でも柿を見るとあの頃の生活を思い出す。
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by tonpu-2 | 2015-08-04 20:00 | 日常 | Comments(0)

猫、カレー、ラーメン、たまに旅。


by tonpu-2