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ひみつの花園

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ずっと探していた漫画を偶然見つけた。

子供の頃、よくお祖母さんの家に預けられていた。
お祖母さんの家は店をやってたからあまりかまってもらえず、だいたい一人で本を読んだりして過ごしていた。
誰のものかよくわからない置いてある本や漫画はほとんど読んでしまっていたから退屈だったけど、それでも居心地が良かった。
ある日、退屈している僕の様子を見かねて、お祖母さんが街に出かけたついでに漫画を買ってきてくれた。
嬉しくてすぐに袋を開けるとそこには四冊の本があった。
記憶にあるのが「ど根性ガエル」と「ひみつの花園」。他の二冊は忘れてしまったけど、とにかくこの本を見てとてもガッカリした。
なぜなら、ど根性ガエルは既に持っている巻だったし、ひみつの花園はいかにも少女漫画だから「こんな女の本を読めるか!」と子供心に思った。
よかれと思って買ってきてくれたお祖母さんにも悪態をついた。
その時のお祖母さんの淋しそうな顔は今でも覚えている。
しかし相変わらずやることがないし、、、暇だから女の漫画だけど読んでやるか、と思い読んだら、、、これが面白くて仕方なかった。

あれから三十年ほどたち、そんな記憶だけは残っていたが肝心の漫画は手元にはなくなっていた。

Amazonや古書店で探して見たものの、同じタイトルの作品がたくさんあり、どれなのかよくわからず半ば諦めていた。
まんだらけをプラプラしてたときにふと目に入った一冊。あぁ、たぶんこれだと直感して買ってみた。
中を見ると断片的だけど見覚えのあるコマがいくつか。やっぱりこれだ。

ただの古い漫画だけど、そんな記憶もあって僕にとっては懐かしく、そして大切な一冊なのである。

巻末の解説の抜粋。「ひみつの花園は九歳から十四歳ぐらいの子供を対象とした物語である。しかし、あとで必ず再読したくなるので、本は保存しておくこと。」

、、、納得。
by tonpu-2 | 2011-06-13 21:38